モルディブは、「東洋の楽園」「真珠の首飾り」とも称される、人気のリゾート地です。特に、ハネムーンの旅行先として人気です。一方で、つまらない、退屈という声も聞かれます。この記事では、モルディブが人気の理由、つまらない理由を解説します。また、失敗を避けるためのアドバイスにもなるでしょう。
ポイント
- モルディブの基本情報
- モルディブが新婚旅行先として人気の理由
- モルディブで後悔したこと
- モルディブの雨季について
モルディブはつまらないと聞いたけど、なぜ新婚旅行先として人気なの?
新婚旅行と言えばモルディブという方も多いでしょう。透き通った海、美しいサンゴ礁は新婚旅行のイメージにぴったりです。ここでは、モルディブの基本情報と、なぜ新婚旅行で人気なのかをご説明します。
モルディブとは
「モルディブ(Maldives)」は、インド洋上に浮かぶ26の環礁と、1,190の島々からなる国です。公用語はディベヒ語で、首都はマレです。
人口は約52万人で、日本の姫路市や宇都宮市と同じくらいです。
気候が温暖で、自然が多く残っているため、リゾートやダイビング目的の旅行先として人気です。
モルディブの歴史
モルディブ諸島には、紀元前から人が住んでいたと考えられています。初期の住民は、おそらく南インドやスリランカから来た人々で、仏教が主要な宗教として広まっていました。
12世紀になると、イスラム教が導入され、モルディブはイスラム国家となりました。アラビアやペルシャ、中国と交易を行い、交易の中心地として栄えました。
16世紀にポルトガルが一時的に占領しましたが、その後の独立を経て、17世紀から19世紀にかけては、オランダの保護国となりました。
1887年に、イギリスの保護国となりましたが、内政に関しては独立を保持していました。
1965年に、イギリスから独立を果たし、1968年には、国民投票により共和制に移行します。
1978年に、第2第大統領として就任したマウムーン・アブドゥル・ガユーム氏は、近代化と経済発展を推進させます。モルディブの観光業が発展したのもこの時期です。
モルディブ諸島は、海抜の平均が1.5mしかなく、最高でも2.4mという平坦な地形です。気候変動による海面上昇の影響を受けやすく、海面が1m上昇すると、国土の80%が消失すると言われています。そのため、国際的な環境問題として注目されています。
モルディブと日本の関係
モルディブと日本は、1967年に外交関係を樹立しました。その後、友好的な関係が続いています。
日本は、インフラ整備や気候変動対策などで、多くのプロジェクトを支援しています。特に、1987年~2002年に15年間かけて建設した護岸(防波堤)は、2004年に発生したスマトラ島沖地震による津波の被害を抑える効果があったとされています。
また、日本からモルディブへ訪れる観光客も増えています。
なぜモルディブは新婚旅行で人気なの?
モルディブは、日本だけでなく、世界中のカップルがハネムーンの行き先として選んでいます。その人気の理由をみてみましょう。
絶景
モルディブの一番の魅力は、その美しい風景です。トロピカルビーチ、透き通った海、サンゴ礁。その非日常的な光景は、新婚旅行のロマンチックな雰囲気にぴったりです。
プライバシー
モルディブの多くの場所では、1つの島に1リゾートという形式を取っています。そのため、他の観光客と接する機会が少なく、プライベートな時間を過ごすことができます。
高級感
ウォーターヴィラ、プライベートビーチ、パーソナルシェフ、スパサービスなど、多くのラグジュアリーサービスが用意されています。
アクティビティ
ダイビング、シュノーケリング、サンセットクルーズなど、カップルが一緒に楽しむことができる、ロマンティックなアクティビティが多数あります。
気候
雨季と乾季があるものの、年間を通じて温暖な気候のため、季節を考慮する必要がなく、旅行の計画を立てやすいです。
オールインクルーシブ
多くの旅行会社やリゾートホテルが、「オールインクルーシブ(all inclusive)」というパッケージプランを提供しています。これは、宿泊費、食費、アクティビティ費、航空券代などが全て含まれているプランのことです。
これにより、現地でお金を持ち歩く必要もなく、よりリラックスして過ごすことができます。
ハネムーン特典
モルディブは、新婚旅行先としても人気なので、多くのリゾートホテルが、ハネムーン向けの特典を用意しています。
例えば、部屋のグレードがアップされる、特別なディナーやプレゼントが用意される、スパやアクティビティが無料で利用できる、などです。
新婚旅行でのモルディブの費用
旅行の予算は、時期や期間、内容によって大きく異なりますが、日本からモルディブに4泊6日で新婚旅行(大人2人)に行った場合の、ざっくりとした予算例をご紹介します。
- 格安: 60万円~100万円
- 普通:100万円~200万円
- 高級:200万円~
これらは、往復の航空券や、宿泊費、アクティビティ費などを全て含めた金額です。
ただしあくまでも目安でしかないので、実際には、旅行代理店やシーズンによって大きく変動します。
新婚旅行でモルディブはつまらないと言われる理由
モルディブは、新婚旅行の行き先として人気である一方、つまらない、退屈、失敗したという声も多くあります。その理由の多くは、リサーチ不足か、雨によるものです。詳しく見てみましょう。
モルディブで後悔したこと 12選
モルディブ旅行での、代表的な失敗例をご紹介します。
ショッピングをする場所がない
旅行と言えば、ショッピングが目的という方もいると思います。
モルディブは、1島1ホテルという感じですが、特にショッピングを楽しむ場所はありません。またこれといって買うものもありません。
旅行している感がなくて、つまらないと感じるかもしれません。
お土産が売っていない
モルディブには定番のお土産というものがありません。特に「配り用」のお菓子がありません。
日本で会社勤めをしていると、旅行から帰ったら、みんなにお土産としてお菓子を配る習慣があります。
ハワイのマカデミアナッツのように、配りやすいお土産があるといいのですが、モルディブには何もありませんので、若干困ったことになります。
観光名所がない
モルディブはリゾート地ではありますが、自然以外に有名な観光スポットがある訳ではありません。歴史的な建造物もありません。
ゆっくりする以外にやることがないので、観光名所を周りたいという方には物足りないかもしれません。
島が小さい
モルディブでは、1島1リゾートの形式をとっていますが、もし小さな島を選んでしまった場合、アクティビティの種類が限られていて、やることがすぐになくなってしまうかもしれません。
島のイメージが違う
モルディブには1,190もの島があり、それぞれに特徴があります。
トロピカルをイメージしていたのにサンゴ礁がなかったとか、ビーチがしょぼかったとか、全ての料金が高かったとか、いろいろです。
最初から自分で選ぶのはなかなか難しいので、旅行会社とよく相談した方がよいでしょう。
移動に時間がかかる
島が遠すぎて、移動に時間がかかり、予想外に滞在時間が短くなってしまったと感じるかもしれません。
予定をたてるときは、しっかりと移動時間も確認しておきましょう。
移動できない
各リゾート地には、首都マレから水上飛行機や高速ボートで移動します。
もし別の場所に行きたいと思っても、簡単にはできませんし、追加でお金が必要になります。
雨が降ったらやることがない
モルディブは、水上でのアクティビティが中心なので、雨が降ったら何もやることがありません。
他にどこにも行く場所がないので、期間中ずっとホテルで過ごすだけになります。
雨が降らなくてもやることがない
基本的にモルディブでは、マリンアクティビティしかやることがありません。それが大好きならばいいのですが、特に興味がなければ、退屈に感じてしまうでしょう。
また、「何もしない」を目的にやってくる方もいます。「何もしない」方向けのリゾートもありますので、もしそういうリゾートを選んでしまった場合は、本当にやることが何もありません。
宗教的な制限
モルディブはイスラム教の国家です。アルコールや豚肉を食べること、露出の多い服装は禁止されています。
観光客向けのエリアではこれらの制限は緩和されていますが、窮屈に感じるかもしれません。
また、イスラム教にはラマダンという断食の期間があります。観光客に対して断食を求められる訳ではありませんが、スタッフがラマダンに入っていると、サービス内容に影響がある場合があります。
ラマダンはイスラム暦の9ヶ月目であり、グレゴリオ暦(太陽暦)とは毎年ズレが生じます。また場所や団体によっても異なります。事前に大使館や関連サイトで確認するようにしましょう。
お金がかかる
モルディブは、基本的には高級リゾート地です。すべてのモノが高額です。
しかし、オールインクルーシブのパッケージを利用すると、比較的安価に利用することができます。
オールインクルーシブは便利ですが、逆に、パッケージ範囲外のことをしようとすると、追加でお金が必要になることも意味します。追加オプションはかなりの高額となります。
オールインクルーシブの内容はプランによって異なるので、よく確認しておかないと、失敗したと感じるかもしれません。
ハネムーン特典を知らなかった
ハネムーン特典があると、食事代が無料になる等で、トータルで数十万円分安くなることもあります。
ハネムーン特典は旅行会社を通してでしか申し込みできないので、個人で計画をした人は、その存在すら知らないかもしれません。
ハネムーンアピールをするのは気が引けるかもしれませんが、ぜひとも有効に活用したいところです。
モルディブの雨季について
モルディブは熱帯気候で、年間を通して温暖な気候が続きますが、「乾季」と「雨季」があり、それぞれ異なる特徴があります。
モルディブに旅行をして失敗した、後悔したということの大半は、雨によるものです。モルディブの雨季について、よく知っておきましょう。
乾季
一般的に乾季は、12月~4月までです。
日中の気温は30度前後で、夜間は25度程度となります。
日差しが強く、雨が少ないので、旅行に行くならば最適の時期となります。
一方で、旅行シーズンのピークとなるので、当然料金は高くなります。
雨季
雨季は、5月~11月までです。特に6月~8月は雨が多くなります。
雨季と言っても、終日雨が降っている訳ではなく、短時間の雨が集中的に降ることが特徴です。しかしそういう傾向があるというだけで、数日に渡り降り続けることもありますし、嵐になることもあります。
また雨が降ると、海の透明度が下がるので、ダイビングやシュノーケリングにも影響が出てきます。
その分、観光客も少なくなり、料金は安くなります。
雨季と新婚旅行の関係
このモルディブの雨季は、日本人にとっては厄介な問題となります。
新婚旅行に行きたくても、仕事をしていると、なかなか休みが取りにくかったりします。そしてちょうど休みを取りやすい時期が、雨季と重なるのです。
まず5月のGW。ちょうど雨季にかかる頃なので、ギリギリ大丈夫かなといったところです。
そして6月のジューンブライド。まさに雨季のピークなので、避けたほうが無難ではあります。
8月のお盆休みも、雨季の最中となります。
できれば、1月~3月あたりの乾季に合わせて新婚旅行に行きたいところです。
まとめ 新婚旅行でモルディブはつまらないのか
記事の内容をまとめます。
- モルディブは、インド洋上に浮かぶ島々で、新婚旅行先として人気のリゾート地
- モルディブが新婚旅行先として人気なのは、美しい自然、1島1リゾートというプライバシー感、高級感などが理由
- モルディブに新婚旅行で行くならば、オールインクルーシブのパッケージや、ハネムーン特典を利用するとよい
- モルディブには乾季(12~4月)と雨季(5~11月)がある
- モルディブの新婚旅行予算は、格安で60万円~100万円、普通で100万円~200万円、高級で200万円以上となる
- 基本的に、乾季は高く、雨季は安くなる
- モルディブに旅行するならば、乾季、特に1~3月にした方がよい
- モルディブは、マリンアクティビティが中心なので、雨が降るとやることがなくなる
- ショッピングモールや観光名所などもないため、退屈に感じることがある
- モルディブは、島によって特徴が違うので、事前に調査をしておかないと、イメージと異なることがある
- イスラム教の伝統があり、観光客に強制される訳では無いが、スタッフの行動は尊重する必要がある