シャンパングラス1杯の量と、アルコール量

ワイン

シャンパングラス一杯の量と、アルコール量

2023年8月25日

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シャンパングラスと聞いて、どのような形を想像するでしょうか。平ぺったい形か、細長い形ではないかと思います。その形の違いには歴史的な経緯があります。この記事では、シャンパングラスの形の違い、1杯あたりの量について詳しく解説します。また1杯あたりに含まれるアルコール量から、体内からアルコールが抜ける時間、飲む量の目安についても解説しています。

ポイント

  • シャンパングラスの形と素材
  • シャンパングラスの歴史
  • シャンパングラス1杯の量
  • シャンパングラス1杯のアルコール量

シャンパングラス1杯の量

チューリップ型シャンパングラス

シャンパングラスの形の違い

シャンパングラスは、大きく分けて、以下の4つに分けることができます。それぞれの名前と、形の理由をご説明します。

クープ

「クープ(Coupe)」は、底が浅くて広く、平らな形状のシャンパングラスです。

泡はすぐに消えてしまいますが、香りがよく広がります。

シャンパンタワーに使われているのもこのタイプです。

また本来はシャンパン用途でしたが、カクテルグラスや、デザート皿としても使われています。

フルート

「フルート(Flute)」は、細長く、口が狭い形状をしたシャンパングラスです。

泡が長く持ちます。また香りが広がることはありませんが、閉じ込められるので、長く楽しむことができます。

チューリップ

「チューリップ(Tulip)」は、クープとフルートの中間のような形状で、口が少し広く、高さもあります。

泡と香りを、バランスよく楽しむことができます。

その他

通常のワイングラスであったり、ステム(茎)が低い、またはステムがないグラスもあります。

シャンパングラスの素材の違い

シャンパングラスは、主に以下のような素材で作られています。目的に合わせて選ぶとよいでしょう。

ソーダライムガラス

いわゆる一般的なガラスです。安価で量産することができます。

透明度はそこまで高くありませんが、一般的な用途としては十分です。

また割れやすいという特性がありますが、これも一般的な用途としては十分な強度です。

クリスタルガラス

高い透明度、硬度、光の屈折率を持つため、独特の美しい輝きがあります。

装飾や切子模様が施されていることも多いです。

シャンパングラスとしては、高品質なものとなります。

プラスチック

軽量で安価です。透明度は高くありません。

割れにくいが、傷がつきやすいという特性があります。

屋外や、低価格帯のレストランでの使用に向いています。

鉛ガラス(鉛クリスタル)

非常に高い屈折率と硬度を持ちます。

透明度もとても高く、重量感があります。

超高級シャンパングラスとして使用されますが、鉛が溶出する可能性があるため、使用には注意が必要となります。

ボロシリケイトガラス(ホウケイ酸ガラス)

熱変化に強く、耐久性も高いという特性があります。「耐熱ガラス」とも言われています。

透明度も高い方です。

割れにくいので、安全性が求められる一方、プラスチックは避けたいというような場合に使われます。

シャンパングラスの形と歴史

17世紀以前

シャンパンの発泡性も少なく、特別な飲み物とは認識されていませんでした。

また、専用グラスも、ほとんど存在していませんでした。

18世紀

シャンパンが独自の飲み物として確立されると、それに合わせた専用グラスが求められるようになりました。

この時代に、クープ型グラスが誕生したとされています。

19世紀

上流階級の華やかなパーティ会場において、クープ型グラスは大流行しました。

ここでの目的は「飲む」ことよりも、「見せる」ことです。炭酸が早く消えてしまうことも、ゲップを防ぐという意味では、むしろ好ましいことでした。

また、給仕が注ぎやすいという利点もありました。

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20世紀

シャンパンの製造技術が進化し、より高品質な発泡ワインが作られるようになりました。それに伴い、より泡を長く楽しむためにフルート型グラスが登場します。フランスでは、徐々にフルート型が定番となり、クープ型は廃れていきます。

一方、アメリカで禁酒法(1922~1933年)が解除されると、カクテルブームが起きます。ここで、見た目も華やかなクープ型グラスが、カクテル用途として再発見され、スタンダードとなりました。

21世紀

よりシャンパンを楽しむための機能を追求した結果、チューリップ型グラスが開発されます。近年ではソムリエなどの専門家や評論家にによって、チューリップ型が推奨されています。

一方、普通の白ワイン用グラスの方がシャンパンに向いている、という声もあります。

シャンパングラス1杯の量

シャンパングラス1杯の量は、グラスの形状にもよりますが、平均すると150ml程度です。

クープ

容量としては、150~180ml程度の物が多いです。

これに半分程度注がれるので、実際には75~90ml程度となります。

フルート

容量としては、180~240ml程度となります。

グラスの3分の2程度まで注ぐので、実際には120~160ml程度となります。

チューリップ

容量としては、180~240ml程度となります。

注ぐ量もフルートと同じくらいなので、120~160ml程度となります。

シャンパン1杯の値段

シャンパン1杯の値段は、もちろんシャンパンの銘柄にもよりますが、それ以上に、どういう場で提供されたのかということの影響が大きいです。これは昔から、シャンパンが単なるアルコール飲量ではなく、社交界でのステータスという側面もあるためです。

大雑把にではありますが、だいたい下記のように分類できます。

低価格帯

一般的なレストランやバーでは、1,000~2,000円程度で提供されていることが多いです。

質や銘柄はあまり問われません。

中価格帯

少し名の知られた銘柄のシャンパンは、2,000~5,000円程度で提供されることがあります。

高価格帯

ヴィンテージや、高級ブランドのシャンパンは、1杯5,000円以上で提供されています。

高級レストランや、高級ホテルのラウンジでは、その何倍もの価格で提供されることもあります。

また、高級クラブ、ホストクラブ、キャバクラなどでは、10倍以上となることもあります。

シャンパンボトル1本の量

シャンパンのボトル1本の量は、標準で750mlです。これは、多くのワインボトルと同じです。

シャンパングラス1杯を150mlとすると、ボトル1本で、グラス5杯分となります。実際にはグラスのサイズにより異なりますが、それでも4~6杯となるのが一般的でしょう。

また、シャンパンボトルは750mlが標準ですが、下記のようなサイズもあります。

  • デミ(Demi):375ml(半分)
  • マグナム(Magnum):1.5L(2倍)
  • ジェロボアム(Jeroboam):3L(4倍)
  • メタセラ(Methuselah):6L(8倍)
  • サルマナザール(Salmanazar):9L(12倍)
  • バルタザール(Balthazar):12L(16倍)
  • ネブカドネザール(Nebuchadnezzar):15L(20倍)

シャンパングラス1杯のアルコール量

クープ型シャンパングラス

シャンパン1杯に含まれるアルコール量

シャンパンのアルコール度数は、12~13%程度です。

グラス1杯を150ml、アルコール度数を12%とすると、シャンパン1杯に含まれるアルコール量は、以下のように計算できます。

150 * 0.12 = 18

シャンパングラス1杯に含まれるアルコール量は、約18mlとなります。

厚生労働省の健康日本21によると、成人男性の1日の適量は20gとされています。女性は男性よりもアルコール代謝能力が低い傾向にあるので、それよりも少なくなります。

アルコール1mlの重さは、約0.8gです。

18 * 0.8 = 14.4

シャンパングラス1杯のアルコール量は、約14.4gということになります。

また、

20 / 14.4 = 1.39

ということで、1日に飲むシャンパンの適量は、グラス1杯半ということになります。2杯飲んだら、飲み過ぎということですね。

もちろん個人差がありますので、全ての人に当てはまるわけではありません。

シャンパン1杯のアルコールが抜ける時間

アルコールが体内で分解される目安は、1時間あたりのグラム(g)で「体重(kg) * 0.1」とされています。

つまり体重60kgならば、6gです。

シャンパングラス1杯に含まれるアルコールが約14.4だったので、体重60kgの人からアルコールが抜けるには、

14.4 / 6 = 2.4

となり、2.4時間かかるということになります。

これはただの目安であり、体質や体調により変化します。

シャンパン1杯飲んだら、半日程度は運転をしないほうがよい、ということですね。

シャンパングラス1杯の量のまとめ

記事の内容をまとめます。

  • シャンパングラスの形は「クープ」「フルート」「チューリップ」「それ以外」に分類できる
  • クープ型のシャンパングラスは、最初に開発されたもので、香りがよく広がるが、炭酸が抜けやすい
  • フルート型のシャンパングラスは、泡を長く保たせるために開発された
  • チューリップ型は、クープ型とフルート型の両方のメリットを持つ
  • シャンパングラス1杯の量は、平均すると約150ml
  • シャンパングラス1杯のアルコール量は、約14.4g
  • 体重60kgの人から、シャンパン1杯のアルコールが抜ける時間は、約2.4時間
  • 1日のアルコール摂取量の目安は20gなので、シャンパン1杯程度が丁度よい
  • シャンパン1杯飲んだら、半日は運転しない方がよい
  • 標準のシャンパンボトルは750mlなので、シャンパングラス5杯分

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