開栓後のワインにコルクを戻そうとしたけれども、コルクが入らない、という経験をしたことも多いと思います。飲みかけのワインを保存するにはどうすればいいのでしょうか。この記事では、コルクを戻す方法の他、コルク以外の代用品を使って保存する方法をご紹介しています。これにより、飲みかけのワインでも、数日間は保存することができるようになります。
ポイント
- 開封後のワインの保存方法
- コルクの戻し方
- コルク以外の代用品の紹介
- コルクを使わない、コルクを抜かないワインの紹介
ワインのコルクを抜いたあとに、戻す方法
抜栓後のワインの保存方法、コルクをワインに戻す方法、シャンパンのコルクについて解説します。
コルクを抜いた後のワインの保存方法
一般的に、ワインのボトルを開封したならば、飲み切ってしまうことが推奨されています。これは、ワインが空気と触れることで酸化し、風味が劣化してしまうためです。
風味の変化を楽しむということもできますが、簡単に言えば不味くなっていくということなので、長期間保存することはできません。せいぜい数日というところです。
保存する場合は、次の点に注意をしましょう。
- できるだけ空気に触れさせない
- 低温を保つ
- 一定の湿度を保つ
- 振動を避け、安静にする
- 日光を避ける
ワインセラーがあると良いのですが、ない場合は冷蔵庫で保管することになるでしょう。ドアポケットに入れると、開け締めをする度に振動が伝わるので、野菜室などに寝かせて置くことが推奨されます。
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しかし問題は、抜いたコルクをどうすればいいのかということです。元に戻すことができれば簡単なのですが……
ワインのコルクをもう一度入れる方法
ワインのコルクは、一度抜くと膨張するので、元のようにボトルの口に戻すことは難しいです。
そういう時は、コルクの上下を逆にしてみましょう。コルクの上側は乾燥していて細いままなので、差し込める可能性が高いです。
しかし、ワインオープナーを使ったのでコルクに穴がボロボロになっているとか、外側なので衛生的に気になるということもあるかと思います。そういう際は、コルクにラップを巻いてからボトルに挿しましょう。ちょうど密閉具合も上がって、いい感じの栓になるかと思います。
シャンパンのコルクの戻し方
シャンパン・スパークリングワインは、ボトル内の圧力が高いため、コルクが抜けないようにワイヤーで止められています。しかしそれだけでも十分ではないので、コルクそのものにも工夫があり、キノコの様な特殊な形状をしています。
つまり最初から上部の方が大きいので、ワインのように逆さまにして差し込むことができません。
シャンパンのコルクを戻すことは、ほぼ不可能なので、シャンパンストッパーなどの別の方法を考えたほうがよいでしょう。
ワインのコルクを戻す以外の保存方法
ワインの保存方法と、ワインストッパーなどの器具について解説します。
ワインの保存方法の基本
飲みかけのワインを保存する時の基本は、できる限り空気に触れさせないようにするということです。
要は密封できていればいいので、様々な方法が考えられます。また、単純に蓋をする以外にも、空気を抜いて真空にする、別の不活性ガスを詰める、というアプローチもあります。
ここでは、コルクを戻す以外の方法をご紹介します。
ワインストッパー
ワインストッパーとは、飲みかけのワインを保存するために、コルクの代わりに栓をする、専用器具のことです。
単純にボトルに蓋をするだけのもの、ポンプで空気を吸い出す機能があるもの、ポアラーという注ぎ口と一体になっているものなど、様々なタイプがあります。
素材は、シリコン製やステンレス製のものが多いです。おしゃれなガラス製のものもあります。
シャンパン・スパークリングワインは、通常のワインとはボトルのサイズや、求められる密封度が異なるので、それ専用のストッパーがあります。
また、未開封のワインは横置きすることが基本ですが、開封後は縦置きにすることが推奨されています。これは液体が空気に触れる表面積を少なくするためです。しかし冷蔵庫のドアポケットは振動が伝わりますし、スペースの問題で横置きにしかできないこともあるでしょう。その場合は、ワインストッパーが横置きに対応しているか確認してください。一部のストッパーは、横にすると漏れてしまいます。
別の容器に移す
ワインストッパーのような専用器具がない場合は、別の小さな容器に移す方法があります。
例えば、スクリューキャップのついたガラス瓶や、ペットボトル等です。この時にも、なるべく空気の量が少なくなるように、残ったワインの量とぴったりのサイズの容器であることが望ましいです。
ラップする
別の容器すらない場合は、元々のワインボトルにラップをして、輪ゴムで止めておきましょう。
どうせ2~3日以内には飲むものです。もう保存状態なんて気にしない、何もしないよりはマシ、と言ったところです。
最初からコルクを抜かない
少し話は変わりますが、最初からコルク栓タイプのワインを買わない、コルクを抜かないという手もあります。
ワインの産地によっては、コルクではなく、スクリューキャップや、ガラス栓を採用しているところもあります。こういうタイプは、コルクと違い、飲みかけでも保存をすることが容易です。ちなみにガラス栓のワインを購入した際は、保管しておくと、再利用できて便利です。ドイツやオーストリアのワインでよく見られます。
また「バッグ・イン・ボックス」タイプは、大容量で、注ぎ口がついており、空気との接触がないように設計されているので、数週間美味しさを保つことができます。
さらに、コルクに細い管を刺すことで、コルク栓を抜くことなくワインを注ぐことができるキットもあります。これを使用すると、バッグ・イン・ボックスのような容器でなくとも、数週間保存することができるようになります。とても高価なものですが、たくさんのワインを飲み比べするという方には向いているかもしれません。
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ワインのコルクを戻す方法まとめ
記事の内容をまとめます。
- ワインは開栓したらすぐに飲み干すことが望ましい
- 飲みかけのワインを保存する場合は、なるべく空気に触れないようにして、冷暗所に保管する
- 一度抜いたコルク栓を、そのままの形で挿し直すことは難しい
- コルクが入らない場合は、上下を逆にし、ラップを巻くと、上手くいくことが多い
- シャンパンのコルク栓は、形状が特殊なので、元に戻すことはできない
- コルクを逆にするよりは、専用のワインストッパーを使用することが推奨される
- ワインストッパーがない場合は、キャップの付いた別の容器に移し替えると良い
- コルク栓ではない、ガラス栓やスクリューキャップを採用したワインもある
- コルクを抜かずにワインを注ぐキットもある