FPSの「OTP」は「One Trick Pony」の略で「一つのことしかできない」という意味です。特定のキャラクターや武器しか使えないために、他のプレイヤーに負担を与えることから、非難する意味で使われることが多いです。また「OTP」は「One Trick Pony」以外にも多くの使われ方があるため、代表的なものをご紹介します。
FPSゲームで使われるOTPとは
FPSゲームとは
「FPS」とは「First Person Shooter」の略で、一人称視点のシューティングゲームのことです。銃を持って戦うゲームが多いです。この場合、画面=自分の視点ということなので、自分の全身は画面に映りません。手など一部のみ映ります。
一方、キャラクターのすぐ後ろにカメラがあり、キャラクターの全身が見えるシューティングゲームを「TPS(Third Person Shooter)」と言います。文脈上、区別する必要がない場合はFPSに含められることもあります。日本人は、FPSよりもTPSを好む傾向があるようです。
ちなみに「シューティングゲーム」は和製英語で、英語圏では「シューター」というのが一般的です。
代表的なFPSシリーズ
- Call of Duty
- Battlefield
- Halo
- Counter Strike
- Doom
- Overwatch
- Rainbow Six Siege
- Apex Legends
- Wolfenstein
- Quake
- VALORANT
代表的なTPSシリーズ
- Splatoon
- Fortninte
- BIOHAZARD
- THE DIVISION
- 地球防衛軍
- 荒野行動
Frames Per Socond
また、ゲームと関連の深い用語として画面の「フレームレート」のことも「FPS(Frames Per Socond)」と言います。1秒間に表示される画像数という意味です。一般的なゲームでは60fps、高機能なゲーム機やゲーミングPCでは120~240fpsとなります。
ゲームジャンルとしてのFPSと、フレームレートとしてのFPSは、文脈で判断するしかありません。
ゲームのOTPの意味
「OTP」は様々な意味で使われますが、FPSゲームと関連して使われる場合は「One Trick Pony(ワントリックポニー)」の意味であることが多いです。直訳すると「1つの芸しかできない子馬」という意味です。ゲーム内では「1つのキャラしか使えない人」「1つの武器しか使えない人」「一つの戦略しかできない人」を意味します。
1つを極めた人という賞賛の意味にも取れますが、多くの場合はそれしかできないというネガティブな意味で使われます。
ほとんどのFPSでは、多くのキャラクターがいて、それぞれ特徴ある性能を持っているシステムを採用しています。オンラインマルチプレイでキャラクター選択をする場合、重複が許可されていないこともあります。そういう時に「そのキャラクターしか使えないのかよ!」という揶揄で「(キャラクター名) OTP?」などと言われます。
また、そのキャラクター専門という、自虐的な自己紹介としても、よく使われます。
OTPはFPS用語ではなくゲーム用語なので、FPS以外の「League of Legends」などでもよく使われます。FPSでは、ゲームシステム的に「オーバーウォッチ」「ヴァロラント」でよく聞かれます。
FPSゲーム以外のOTPとは
「OTP」は多くの略語として使用されており、文脈で意味が変わります。ここでは「One Trick Pony」以外の、代表的な使用例を10個ご紹介します。
OTP:One Time Password
「One Time Password」は、認証方法の一つで、一度しか使えない一時的なパスワードのことです。オンラインバンクなど、高度なセキュリティが求められる時に、通常のパスワードに加えて、二段階認証(2FA)としてよく使われます。One Time Passwordをどのように通知するかによって、「ドングル(トークン)型)」「メール型」「電話・SMS型」「スマホアプリ型」などに別れます。
例:For your security, we have sent an OTP to your email address. Please enter it on the next screen to continue.
OTP:One True Pairing
「One True Pairing」とは、映画や小説などのフィクションの中で、自分にとっての理想のカップリングのことです。日本語で言えば「ナルxヒナしか勝たん!(NARUTO)」みたいな感じでしょうか。
例:Ron and Hermione are my OTP.(ハリーポッター)
OTP:On the Phone
「On the Phone」は、通話中という意味です。テキストでのチャット中に電話がかかってきた時などに使われます。
例:Please hold on, I'm OTP.
OTP:Office of the prosecutor
「Office of the prosecutor」は、国際刑事裁判所の検察局のことです。ニュースや公文書で目にすることがあります。
例:The OTP is currently reviewing the evidence before deciding whether to proceed with charges.
OTP:Over Temperature Protection
「Over Temperature Protection」は過熱保護の意味で、主に電子機器に備わっている機能です。
例:The device shut down due to its OTP feature kicking in.
OTP:One Time Programmable
「One Time Programmable」は、コンピューターのメモリの一種で、一度だけ書き込みができるタイプのものです。シリアル番号など、重要な情報を保持するために使われます。
例:The firmware is stored in an OTP memory, which means it can't be modified after being written.
OTP:One Time Payment
「One Time Payment」は、一度だけの支払いという意味で、初期費用や、サブスクリプションに対して「買い切り」という意味で使われます。
例:The software can be purchased with a OTP, instead of a recurring subscription fee.
OTP:On Time Performance
「On Time Performance」は、主に航空会社や鉄道会社が使う指標で、時刻通りに運行された割合を意味します。
例:The OTP of our bus services has improved significantly over the past year.
OTP:Online Team Play
「Online Team Play」は、ゲーム内で複数のプレイヤーがインターネットを使って同時に遊ぶことができる機能です。日本でも「オンラインチームプレイ」とは言いますが、「オンラインマルチプレイ」の方ががよく使われます。
例:The developers have announced a new OTP mode.
OTP:Operator Training Program
「Operator Training Program」は、機械やシステムの操作方法を学ぶための教育プログラムのことです。
例:The OTP includes both classroom instruction and hands-on experience.
まとめ FPSのOTPとは
FPS(First Person Shooter)ゲーム内で使われるOTPは、「One Trick Pony」の略です。「一つの芸しかできない子馬」という意味が転じて、「特定のキャラクター・武器しか使えない」という意味で使われます。
OTPがポジティブな意味で使われる時としては、次のような場合があります。
- とても上手なため、極めた人として褒め称える
- そのキャラクターを使うことで有名なプレイヤーとしての紹介
- 初心者は一つのことに集中した方がいいというおすすめの練習方法
しかし大抵は、「それしか使えない」「柔軟性がない」というネガティブな意味で使われます。
FPSとしては「オーバーウォッチ」「ヴァロラント」でよく使われますが、ゲーム業界内で一番使われているのは「League of Legends」のようです。