神戸といえばおしゃれな街として知られていますが、そんな神戸をより楽しめるのがクルーズ船です。この記事では、レストラン船「ルミナス神戸2」と「コンチェルト」について、その概要から、歴史、予約方法、注意点、さらにはそれぞれの特徴と違いについて、詳しく解説いたします。
ポイント
- ルミナス神戸2とコンチェルトの特徴
- ルミナス神戸2とコンチェルトの違い
- 予約方法と注意点
- 代表的なプラント楽しみ方
ルミナス神戸2とコンチェルトの違いと予約方法
神戸を代表するレストランクルーズ船として、「ルミナス神戸2」と「コンチェルト」があります。その概要と、予約方法、注意点について解説いたします。

ルミナス神戸2・コンチェルトの概要
「ルミナス神戸2」「コンチェルト」とは、神戸港を中心に運航している、レストラン船のことです。豪華なクルーズ船の上で、ランチやディナー、イベントを楽しむことができます。
元々は別々の会社が運営していましたが、コロナ禍の紆余曲折を経て、現在は同じグループ会社となっています。
ルミナス神戸2とは
「ルミナス神戸2」は、日本最大級のレストラン船です。
全長106メートルの船体に、6つのレストランスペースがあり、最大1,000名まで収容できます。
1994年から就航しています。
元々は、ルミナスクルーズ株式会社が運用していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大により経営が悪化したため、2020年に、有限会社ファースト・パシフィック・キャピタルに譲渡しました。
有限会社ファースト・パシフィック・キャピタルは、「コンチェルト」を運用している株式会社神戸クルーザーの筆頭株主です。
ノルマンディ号がモデル
「ルミナス神戸2」は、1930年代にフランスで建造された「ノルマンディ号(SS Normandie)」がモデルとなっています。
ノルマンディ号は、当時最大かつ最速の大型客船で、その美しさ、豪華さ、最先端の技術性から、世界中から注目されていました。
ノルマンディ号は、フランスのサン=ナゼールで建造され、1932年に進水し、1935年から営業運行を開始しました。
第二次世界大戦が勃発すると、アメリカ軍に接収されます。
1942年、軍用船への改修作業中に火災が発生し、転覆してしまします。
その後引き上げられましたが、再度運航されることはなく、1946年には解体されました。

ルミナスってどういう意味?
「ルミナス(Luminous)」とは、英語で、輝く・明るいといった意味です。
その名の通り、アール・デコ調で統一された、優雅で華やかな雰囲気の内装となっています。
ルミナス神戸1はあるの?
「ルミナス神戸2」があるなら、当然「ルミナス神戸1」があると考えるかもしれません。
「1」はついていませんでしたが、初代「ルミナス神戸」はありました。
元々は「ひかり」という名前の貨客船で、1972年に就航しました。
1987年に、レストラン船「ルミナス神戸」へと変わりました。「ひかり」という名前の英語訳から来ていると思われます。
1994年に、「ルミナス神戸2」が就航すると、引退して、フィリピンへ売却されました。
その後、2003年には解体されたとのことです。
コンチェルトとは
「コンチェルト」は、ルミナス神戸2と同じく、神戸港で運航されているレストラン船です。
全長74メートルの船体に、9つのレストランスペースがあり、最大604名まで収容できます。
1993年、遊覧船「シルフィード」として就航しました。
1995年の阪神大震災の影響で、客足が遠のいたため、運行休止となりました。
1997年に、レストラン船「コンチェルト」として再開されました。
元々は、株式会社神戸クルーザーが運用していましたが、2020年に、株式会社Sevenseas cruiserに移管されました。
コンチェルトってどういう意味?
「コンチェルト(Concerto)」とは、イタリア語で「協奏曲」を意味します。
主に、管弦楽器(オーケストラ)と独奏楽器(ソロ)の編成で、三楽章構成の物を指します。代表曲として、ヴィヴァルディの『四季』や、ベートーヴェンの『皇帝』などがあります。
レストラン船「コンチェルト」でも、音楽が重視され、生演奏も行われています。
ルミナス神戸2とコンチェルトの予約方法
神戸クルーズの公式サイト から予約することができます。
「ご予約コース」「ご利用便」「ご利用人数」を選択すると、予約可能日が表示されます。選択しないと、何も表示されず、予約できないのでご注意ください。

また、上記は基本的に、コンチェルトの予約画面となっています。
ルミナス神戸2に乗りたい場合は、イベントクルーズのページから入り、ルミナス神戸2の予約ボタンを選びましょう。

ルミナス神戸2・コンチェルトの楽しみ方
レストラン船は、普通のレストランにはない魅力があります。何かの記念日など、特別なデートには最適です。
船内の雰囲気
普通のレストランのように、ずっと席に座っているのではなく、船内やデッキを散策することができます。
船内の豪華な内装と、神戸の美しい景色の両方を楽しむことができます。
瀬戸内海の開放的な雰囲気
昼間のクルーズであれば、海風を感じながら、穏やかな瀬戸内海と、明石海峡大橋、神戸の町並みのコントラストを楽しむことができます。
神戸の夜景
ディナーであれば、神戸港の夜景を、外側から楽しむことができます。
普段はあまり目にすることがない光景なので、きっと心に残る思い出となるでしょう。
生演奏
各レストランホールやデッキでは、ジャズやクラシックの生演奏が行われています。
波と音楽と美味しい食事のハーモニーは、クルーズ船ならではの楽しみです。
注意点
注意点として、1回の乗船時間は1時間30分~2時間ということです。
普通のレストランの感覚で食事をしていると、船内を回る時間がなくなってしまいます。
食事は軽めにしておいた方が、より楽しめるかもしれません。
乗船のみすることはできる?
「ルミナス神戸2」「コンチェルト」はレストラン船なので、基本的には食事がセットになっています。
しかし、イベント内容によっては、食事なしプランが販売されていることもあります。
また、Web予約では食事が必須となっていますが、当日に空きがあれば、チケットカウンターで乗船のみプランを購入できる場合もあります。
確実ではないので、電話で確認するか、または他のクルーズ船を利用することをおすすめします。
どんな服装で行けばいい?
豪華なクルーズ船となれば、服装にも気を使わなければいけないと思うかもしれません。
実際には、「ルミナス神戸2」「コンチェルト」共に、ドレスコードはありません。公式サイトのFAQ でも、明言されています。
服装に決まりはございません。
特に指定はございません。カジュアルな服装でお越しになられる方が多いです。
神戸クルーズ公式サイトより
口コミを見ても、カジュアルな服装の方が多かったという意見が大半です。ですから、服装を気にする必要はないでしょう。
ルミナス神戸2とコンチェルトの違いを徹底比較
ルミナス神戸2とコンチェルトの違いについて、船の大きさ、ルート、プラン、料金に分けてご説明します。

船体の違い
「コンチェルト」と「ルミナス神戸2」の船を比較してみましょう。
ルミナス神戸2の方が大きいのに、ホール数は少なくなっています。そのため、ルミナス神戸2の方が広々とした印象があります。
項目 | コンチェルト | ルミナス神戸2 |
---|---|---|
就航 | 1993年 | 1994年 |
全長 | 74メートル | 106メートル |
総トン数 | 2,138トン | 4,778トン |
レストラン・ホール数 | 9 | 6 |
最大収容人数 | 605名 | 1,000名 |
ルートの違い
航路は、プラン・イベントによって異なります。ここでは、代表的な航路をご紹介します。
コンチェルト:ティークルーズ
1時間30分のティークルーズは、少し短めのルートとなっています。
画像の①のルートです。
コンチェルト:ランチ・トワイライトクルーズ
ランチクルーズと、夕焼けを楽しむトワイライトクルーズは、もう少し先まで行きます。
上記画像の、②のルートです。
コンチェルト:ナイトクルーズ
ナイトクルーズでは、神戸空港や神戸港近辺の、美しい景色を楽しめます。
画像の③のルートです。

ルミナス神戸2
ルミナス神戸2では、プランによっては、明石海峡大橋の先まで向かうコースもあります。画像の④のルートです。
イベントによりルートは異なりますのでご注意ください。

プランの違い
基本的に「コンチェルト」は通常プラン、「ルミナス神戸2」はイベントプランを中心に運航されています。
下記に、終了したイベントも含めて、代表的なプランをご紹介します。これ以外にも、特別プランや貸切等、様々なオプションが用意されています。
オプション等を希望する場合は、Web予約では対応していないので、電話にて相談する必要があります。
コンチェルト
プラン名 | 時間 |
---|---|
ランチクルーズ | 12:00~14:00 |
ティークルーズ | 14:30~16:00 |
トワイライトクルーズ | 16:30~18:15 |
ナイトクルーズ | 19:15~21:00 |
Xmasクルーズ | 16:30~18:30 19:15~21:15 |
花火クルーズ | 17:00~19:00 |
ルミナス神戸2
プラン名 | 時間 |
---|---|
明石海峡大橋ランチクルーズ | 11:30~14:00 |
花火クルーズ | 17:00~18:40 |
モンスタービアホール | 17:00~18:30 19:15~20:45 |
光と海のビアガーデン | 17:00~21:30 |
料金の違い
「コンチェルト」と「ルミナス神戸2」の料金は、プラン、人数、料理のコース、オプション等によって変わってきますので、単純な比較はできません。
ただし基本的には、コンチェルトがコース料理なのに対し、ルミナス神戸2はビュッフェ(食べ放題)となっています。そのため、ルミナス神戸2の方が、安くなることが多いです。
例えば、ランチクルーズで比較してみましょう。料理の内容次第ということが分かります。
プラン名 | 料理コース | 料金 |
---|---|---|
コンチェルト ランチクルーズ | フレンチ サンシャイン | 大人:8,700円 小人:7,100円 |
コンチェルト ランチクルーズ | 鉄板焼き 碧海(あおみ) | 大人:14,700円 小人:13,000円 |
ルミナス神戸2 明石海峡大橋ランチクルーズ | ビュッフェ | 大人:8,800円 小人:3,800円 |
まとめ ルミナス神戸2とコンチェルトの違いとは?
記事の内容を表にまとめます。
コンチェルト | ルミナス神戸2 | |
---|---|---|
全長 | 74m | 106m |
明石海峡大橋をくぐる? | くぐらない | コースによってはくぐる |
プラン | 通常プランが多い | イベントプランが多い |
料理 | コース | ビュッフェ |
生演奏 | あり | なし |
雰囲気 | フォーマル | カジュアル |
ドレスコード | なし | なし |